知っているが、行動はできていない

 

社会人経験が5年目以上の
できない人とふつうの人に、
目標を達成するための正しいやり方を
具体的な言葉を文字で伝えると、
「そんなことは、知っている」
「そんなことは、できている」
「そんなことは、やっている」
と口にする。

誰でも知っている。誰でも行動ができる。
そのような行動を習慣にできている人は、
実は10人中1人いるかいないか。

例えば、職場で。
相手に何かをしてもらった直後に
「〇〇さん、〇〇(相手がしれくれた行動)、
 ありがとう(ございます)」もしくは
「助かった(りました)」。

誰でも知っている一言。口にできる一言。

この言葉を口にすることで、相手の
行動は増えることが確実。

しかし、これらの一言の発生頻度を、
クライアントの職場で計測していると、
実は、ほとんど発生していない事実に
直面する。

「そんなことは、知っている」
「そんなことは、できている」
「そんなことは、やっている」

このようなことを口にする人達の実施
頻度はゼロではない。しかし、
その組織に必要な水準に達していない。

感情に左右され、実施頻度がバラつく。
実施頻度のバラツキは、結果に影響を
与える。

当人たちは、弊社が実験検証を終えた
計測ツールを使うことで、できていない
ことに気が付く。自身の自動化された
日々の行動は、自分だけでは、気づく
ことができない。
 
「もっと、伝えていると思っていました」


なぜ、こうなるのか。

日々、やる回数の目安がないため。
数えられない行動は、習慣にならない。

「やった方が良いのはわかります」
「でも、職場で実施するのは、
ハードルが高い」と言われる人がいる。

その場合は、例えば、
① 満員電車を降りる直前に「降ります」
② 人の後ろを通る直前に「後ろ通ります」
③ エレベーターから降りる人がいたら
 「お先にどうぞ」

ここからはじめ、ローパフォーマーから
ハイパフォーマーになった人がいる。

日々の小さな行動の積み重ねが大事。
計測できる具体的な行動を、
日々、繰り返す。

この繰り返しがない行動は、
職場ではできない。


上司が観ている場面ではできていても、
習慣になっていないため、上司の目が
なくなった直後から、やらなくなる。


日々、1回でも繰り返すことで、
最短で20営業日、最長で40営業日、
続けることで自動化がはじまる。

自動化が進むと、意識することなくできる
ようになる。

はじめは意識的にやる必要がある。

ここで、大切なことがある。
意識的にやるためには、やる行動を、
誰がみても同じ解釈ができる
一連の具体的な行動に記述しておく
必要がある。

この記述がないままで
「意識します」と口にする人が、
10人中9人以上。

「意識します」は耳触りの良い言葉。
しかし、行動が発生し、続くことは無い。

その他に、
「注意します」
「気を付けます」
「やります」
「がんばります」
「肝に銘じます」
「再発を防止します」

などの言葉が職場で発生した場合、
望まれる行動は、発生しない。

「わかりました」。この言葉も同様。

10人中9人以上は、
「わかりました」と言葉にするが、
実はわかっていない。

伝えた直後に相手に
「〇〇さん、いま伝えたこと、
 もう一回、言ってみてもらえる」と
伝えるとよくわかる。

返す言葉が思いつかず黙る。
もしくは、的外れなことを口にする。

どこの組織も同じ。

このことを知っておくだけでも、各職場
のパフォーマンスは確実に向上する。

小さな望ましい行動を積重ねる。

そのために、望ましい状態と、
その状態に近づける行動を
具体的な言葉にする。

そうすることで、その行動を
はじめやすくすることができる。

「意識します」
「注意します」
「気を付けます」
「やります」
「がんばります」
「肝に銘じます」
「再発を防止します」
「わかりました」

これでは、行動ははじまらない。

「そんなことはわかっている」

わかっている範囲と深度は、
人によってバラツキがある。

人によって解釈の幅がない言葉で
伝える習慣が、組織に定着されることで、
現在、発生しているムダの50%以上は、
なくすことができる。

ムダは日々の小さな行動から発生する。